人間ドック学会基準範囲

Q. 今まで、人間ドックでLDLコレステロールが高く、治療が必要と言われてきました。人間ドックの基準が変わったので、治療しなくても良いでしょうか? (天白区51歳)

A. 今年4月に、人間ドック学会が「新たな健診の基本検査の基準範囲」を公表しました。この基準範囲が従来の基準範囲よりも甘いので、医療現場に混乱が生じました。
この基準範囲は、人間ドックを受診した約150万人から健康人約34万人を選択し、その中から7分の1を抽出し、さらに、喫煙、飲酒、肥満などを除外した約101.5万人のある時点のデータから算出されたに過ぎません。この基準範囲の人に将来疾病が発症するかどうかは一切考慮されていません。これに対して、日本動脈硬化学会による脂質異常症の基準範囲は、疫学的調査に基づいて、将来の疾病の発症を予防するという観点から導きだされたものです。
コレステロールだけでなく、血圧の基準値も変更はありませんので、必ず、かかりつけ医を受診するようにしてください。

One Response to “人間ドック学会基準範囲”

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