小児用肺炎球菌ワクチン

Q. 小児用肺炎球菌ワクチンが発売されましたが、従来の肺炎球菌ワクチンとはどう違うのですか?
(昭和区 30歳)

A. 主に高齢者に接種が推奨されている23価肺炎球菌ワクチンは、多糖体ワクチンで、B細胞に働きかけて抗体を産生します。
2歳未満の乳幼児ではB細胞系の免疫が未熟なため、このワクチンを接種しても十分な抗体価が得られません。
小児用の7価肺炎球菌ワクチンは、7個の血清型の莢膜のそれぞれに無毒化したジフテリアトキソイドを結合させた結合型ワクチンです。
このワクチンはT細胞依存性の免疫反応を引き起こすことができるため、2歳未満の乳幼児でも十分な免疫をつけることができます。
乳幼児では、菌血症の80%、肺炎の30%、細菌性髄膜炎の20?30%、細菌性中耳炎の30%は肺炎球菌が原因となっています。
このワクチンは10年前に発売されて以来、既に100カ国近くで導入され、世界保健機関も定期接種を推奨しています。
乳幼児の方は接種をお勧めします。

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